風の時代に

今年に入ってから、ひんぱんに「風の時代」という言葉を聞くようになりました。
何でも、今までは物質中心、成功するには着々と計算し積み上げていくのが王道の「土の時代」から、これからは感性を大切にして風にゆだねるように生きる「風の時代」になるのだとか。これには価値観の変化も含まれていて、見えるもの、土地や建物、資産を管理できないほど所有するよりも、見えないもの、体験や経験を大切にする世界になるそうです。

ここまで聞いて、それってもう始まってない?と感じた方もいらっしゃるのではないでしょうか。私も、そう思う一人です。
例えば、ずいぶん前から言われているスローライフ(社会の流れに合わせて急ぎ足で生きるのではなく、自分を自然の一部として自然のサイクルで自然と共に生きる)やミニマムスタイル(不必要なものは持たず、人とシェアできるものを活用するなどして必要最小限のもので快適に生きる)も「風の時代」の到来を、無意識でキャッチしていた人たちが、率先して始めて見せてくれているように思います。

どちらも、やっているのはほぼ若い方達というのも興味深いところ。彼や彼女たちは大人から教育された訳ではなく、おそらく何となく海外のスローライフの話を見聞きしたり、何となく「それいいな」と、引っかかるところがあって自然に始めたのでしょう。彼らが大きな意識のうねりを無意識に受け入れ、現実が変化しつつあるように思います。

「風の時代」のいわれは、西洋占星術的で惑星の移行を読む「星読み」の人たちの知識のようですが、ロマンティックでありながら、人類の意識のポジティブな変化を言い表しているようで、とても好きな言葉です。

風のように生きて風のように去る

爽やかな風のように、何事にも執着せずに生き切ることができたらどんなにステキでしょう。

私たちは皆、生まれたら死ぬ生きもの。
「何かを残したい」人にはちょっと面白くない時代かもしれませんが、自然にまかせて風にゆだねて「物を残さない」ことで残せる自然の美しさや荘厳さを、次の世代に感じてもらえたら、と思います。

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